2016年10月22日土曜日

しめ鯖とケイちゃん

10月21日(金)

睡眠時間5時間、昼寝1.5時間。朝食は、柿、みかん、バナナ、コーヒー。昼食は、ごはん、味付け豚焼き肉、野菜(もやし、ピーマン、椎茸)のソテー、きんぴら、南瓜の甘煮、漬物。夕食は、おでん、野菜(茄子、シシトウ、椎茸)のソテー、大根おろし。運動は、エアロバイク20分、ストレッチ15分。

※明日もブログをお休みします。

生肉に味付けされた豚肉を購入。
味は悪くないけどお肉が固い。。ぬう。


PCに向かう一日。ってことで昔のブログから第二弾。続編「女塾」もいずれ。


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しめ鯖とケイちゃん

物心ついた頃にはスケッチブック片手にススキノを徘徊していた。そう私は流しのお絵かきさん。夕暮れ時、馴染みのキャバレーやスナックの扉をノックすると、バーテンさんやホステスさんたちが笑顔で迎え入れてくれる。

カウンターだけに明かりが灯る薄暗い店内。そこで絵をかいては、報酬をいただく。銀色の器にウエハースが添えられたアイスクリーム。何層にもわかれたジュースのカクテル。それは溜め息がでるほど美しくて特別なものではあったけど本当はどうでもよかった。ただホステスさんたちに会いたくて、絵がかきたくて、親の目を盗んでは重い木の扉の前に立つ。 焦がれるような思いで会いに行くけれど、私はひどく無口な子供だったから自分から話しかけたりはしない。黙って絵をかいて、黙ってアイスクリームを喉に流し込む。

ホステスさんたちはそんな無愛想な子供をとても可愛がってくれ、時には彼氏のことをそっと打ち明け「どう思う?」なんて真剣な顔で言ったりもした。 秘密の共有。笑い声と叫び声。ふかふかのソファー。光のないミラーボール。鍵盤を閉じたピアノ。真鍮の手すり。外国語のラベルが貼れられた瓶の並ぶ棚。ピンクや白の大きな化粧箱。ピンヒール。スパンコールのついた服。化粧品と煙草の香り。何人もの女性がやってきて、ある日突然いなくなる。それが水商売。

「チャイナタウン」というキャバレーにケイちゃんと呼ばれる女性がいた。ケイちゃんはいつもカウンター中央に座って、何故か決まってしめ鯖を食べている。そして私も決まってその横に座ってご相伴。甘味と酸味。鯖の旨味がギュッと詰まったそれを美味しいものだなぁ、と毎度感心しては次の一切れを待つ。ケイちゃんと会話らしい会話をした記憶はなく、二人の間にはしめ鯖が置かれてるだけだった。そしていつの間にかケイちゃんもいなくなった。ただそれだけのこと。子供の私は「そういうものなのだ」がちっともわからないくせいに、なぜかそう思いながら誰もいないカウンターを眺めていた。あれからしめ鯖を食べるたびにケイちゃんを思い出すけど、もうケイちゃんの顔は思い出せない。 この先、誰に会いたいか。もしかしたら、あの頃に可愛がってくれた女性たちかもしれない。中年になった私に驚いてきっと喜んでくれる。ノスタルジックで、甘い思い出のひとつ。
——2009年3月のブログより



今日のバラ:二回目の乗り換えと十四、十五個目の蕾。
十一個目の花に移動。
十個目の花。
おつかれさま、とこの花にだけ朝露。
十二個目の花。
右から十三、十四、十五。恐らくは今季最後の蕾たち。

今日の音楽:Four Tet「Randoms」